morikun.net ホーム

電話で礼拝しませんか

(2003年2月15日更新)
教会の礼拝に参加したくても、さまざまな事情で参加できない人が多くいます。そこで、電話で礼拝に参加できたら・・・・・というわけで、やってみました。この文章が皆さんのお役に立てば幸いです。このページへのご意見、ご感想、質問等は(e-mail: 管理人@もりくん.net)にお願いします。

目次

  1. きっかけ (河原牧師の残したもの)
  2. 意義 (テープを送るのよりいいの?)
  3. システム (どうやったらできるの?)
  4. 構成例 (横浜南キリスト教会では)
  5. 構成例その2 (多少改良しました)
  6. 構成例その3 (更に改良しました)
  7. 今後の課題 (もう少し便利に)

1. きっかけ (河原牧師の残したもの)

 日本バプテスト同盟バプテスト神学校の河原博主事が天に召されたのは1998年10月のことでした。その葬儀においても、またその後の礼拝におけるメッセージにおいても、河原牧師が闘病のなか、病院や自宅の病床においても礼拝に参加することを強く望んでおられたことをお聞きしました。
 一方、私はかねて伝道のために、インターネットを用いてなにができるのだろうかと考えていました。その中で、無牧の教会や海外の教会員へ教会から礼拝を中継したり、全国どこからでも礼拝に参加できるようにできるのではないかとの夢が与えられていました。
 二つの事柄が結びつきました。よく考えると、より単純な技術が使えるではないですか。多くのところに中継するのではなく、一対一の結びつきであれば、インターネット等の技術や機材は必要なく、ISDNを使ったテレビ電話が使えます。さらに、ISDNやテレビ電話を準備するまでもなく、音声だけであれば普通の電話でもいいし、すぐにでも実現できるではないかと気づきました。そこで、電話を使って、礼拝を伝えることを考えてみました。

2. 意義 (テープを送るのよりいいの?)

 電話で礼拝を伝えることの意義はどこにあるのでしょうか?もちろん、病床にあっても礼拝のテープを持参してもらったり、郵送してもらい、聞くことはできます。しかし、これではどうしても礼拝を聞くことになり、参加する意識にはなりにくいのではないでしょうか。電話を用いる最大の特徴は「同時性」による「参加している」という意識にあります。今この時、教会で礼拝が持たれている、その中に自分も参加しているという意識、また、教会の礼拝参加者側でも電話を通じた参加者がいるという意識を持つことができます。礼拝堂でマイクがある位置、そこが電話を通じた礼拝参加者の席なのです。このことが礼拝を電話で同時に伝える意義、電話を通じて礼拝に参加することであると言えるでしょう。

3. システム (どうやったらできるの?)

 そこで、電話で礼拝に参加するシステムを考えてみます。必要なものは電話と礼拝の音声を電話に伝える道具です。一番簡単なのは、電話の受話器を礼拝堂に置くことです。しかし、これでは十分な音声を電話で伝えることができません。そこで、受話器の前にアンプが必要となります。また、礼拝堂に電話がある教会は少ないでしょうから、礼拝堂から電話機まで音声を伝えるコードが必要です。必要なものを整理すると次のようになります。
  • マイク(礼拝堂の中に設置する)
  • コード(マイクとアンプを結ぶ)
  • アンプ(電話機の前に置く)
  • 電話機
  • 礼拝堂のマイクの位置が、電話の先の礼拝参加者の席となります。コードはマイクと電話機のある部屋にあるアンプを結ぶだけの長さが必要です。コードを伸ばせない場合には次の章で述べる「構成例」のように電波を使うことが考えられます。アンプのスピーカーと電話機の受話器を向かい合わせに置けば、電話の先で礼拝に参加することができます。しかし、アンプと電話機の受話器を向かい合わせると、その周辺の不要な音声や雑音が入ったりします。もう少しスマートに、ノイズを少なくする方法もありますが、これは「構成例その2」のところで述べます。
     以上のようなシステムができたら、あとは礼拝が始まる前に、電話による礼拝参加者のお宅に電話をすればいいだけです。電話をかけたら、そのまま受話器をスピーカーの前に静かに置きます。礼拝が終わったら、受話器を電話機に戻せば終了です。もちろん、礼拝前後には電話参加者とお話ができます。ちなみに市内(3分8.5円)であれば電話代は一時間170円、NTTのタイムプラス(5分8.5円)を使えば一時間102円になります。
     電話の先ではどうしたらいいでしょうか?礼拝中ずっと受話器を耳に当てているのも大変でしょうが、世の中ではいろいろと便利なものがあります。手ぶらで電話ができる電話機や電話の音声をスピーカーで流す装置も売っています。定常的に電話で礼拝に参加する方はそれらを設置すれば、より礼拝に参加しているという意識を持つことができるでしょう。

    電話中継システム 4. 構成例 (横浜南キリスト教会では)

     1998年12月に日本バプテスト同盟横浜南キリスト教会において、電話を用いて礼拝を伝える機器を設置しました。その後の改善策は次の章「構成例その2」で述べますが、とにかく礼拝を電話で伝えることができました。ここではそのシステムを例として記します。南教会では以下に並べるような条件がありました。
  • 病気で自宅療養のため、礼拝に出席することが困難なメンバーがいる。
  • 礼拝堂にビデオカメラが設置され、ホールに置かれているテレビ上に音声と画像の両方で礼拝の様子が流されている。
  • 電話回線がある場所が礼拝堂から離れている。
  • 子供たちが動き回るので、長い配線を引き回せない。
  • 以上の条件から、右図のような構成にしました。二階の礼拝堂にあるビデオカメラのマイクでとられた音声は画像と一緒に一階のホールにあるテレビで流されています。このテレビの音声出力端子からの出力をFMトランスミッター(音声をFM電波にして放送する機器:マルチFMステレオトランスミッター TR-10R F2 TELSTAR \9,800)につなぎ、FM電波で飛ばします。この電波を電話機近くのFMラジオで受信し、ラジオのスピーカー前に置いた受話器から電話の相手に伝えます。
     当初意図していなかったのですが、このシステムは耳がやや不自由な方々のためのFM放送としても機能することに気づきました。礼拝に出席している方がこのFM電波を個別のFMラジオを用いてイヤホンやヘッドホンで聞けば、大きな音で礼拝を聞くことができます。

    電話中継システム ver.2 5. 構成例その2 (多少改良しました)

     前のほうで少し述べたように、ラジオやアンプのスピーカーと電話機の受話器を向かい合わせると、その周辺の不要な音声や雑音が入ったりします。ノイズを少なくする方法として、ラジオやアンプのヘッドホン端子から直接電話のコードへつなぐことができます。このためには特別な装置が必要ですが、電気店では電話にBGMを流す装置(例えば:SONY TL-12(XG) テレホンBGM&RECセレクター \3,000)として売っている所があります。
     このセレクターを用いて南教会のシステムを改良しました(右図)。また、同時にビデオカメラの音声を、テレビに入力する前のケーブルから分岐することにしました。これは、テレビに礼拝を中継していないときにも電話中継が出来るようにするためです。

    電話中継システム ver.3 6. 構成例その3 (更に改良しました)

     耳がやや不自由な方々のためのFM放送としての利用を考慮して、よりクリアな説教を聴いていただくために、更にシステムに改良を施しました。これまで、講壇のマイクは直接ステレオにつながり、そこで録音を行うとともにスピーカーで音声を礼拝堂及び一階ホールに流していました。新しいシステムでは、フロアの音を拾うマイクを設置しミキサーで講壇のマイクの音と合成しステレオにつなげるとともに、FMトランスミッターでこの音を電波で飛ばしています。
     これらの改良により、よりクリアな説教の音を電波で飛ばせるようになったとともに、今までの録音ではほとんど聞き取れなかった讃美歌や会衆の声を録音できるようになりました。礼拝のすべてを録音、電話中継できるようになったわけです。
     このシステムを用いて電話で礼拝した人によると、「牧師の説教は非常にクリアに聞こえる。讃美歌のメロディーはわかるが、歌詞までは聞き取りにくい。」とのことでした。フロア用マイクの調整が必要かもしれません。
     以上改善点について述べましたが、問題点としては、このようなマイクの設置位置では、上で述べた「礼拝堂でマイクがある位置、そこが電話を通じた礼拝参加者の席なのです。」という意識ができにくいことがあります。今後の課題として捉えていきたいと思っています。

    7. 今後の課題 (もう少し便利に)

     これまで述べた方法では、通常の電話回線では一名の方へしか礼拝の中継ができません。二名の方へ中継するには、電話回線ををISDN回線にし、電話機を二台用意すればできます。この場合アンプやラジオの前に二つの受話器を置くことになります。それ以上の場合には、インターネットの出番でしょうか?

     以上、電話で礼拝に参加する方法を述べてきました。少しでも多くの方が、礼拝に参加し、神様の恵みにあずかる手助けになれたならば幸いです。実際の機器やシステム、その他の質問等、お役に立てることがあればお答えしますので、遠慮なく質問をお寄せください。また、よりよいシステムや文書にするためのご意見もぜひ、お寄せください。ご質問、ご意見、ご感想等は(e-mail: 管理人@もりくん.net)にお願いします。


    morikun.net のホームに戻る
     
    管理人@もりくん.net